静岡県のみかん 1
 みかんの原生地は、インドのアッサムからヒマラヤ山麓(さんろく)にかけてという説があります。それが各地に伝わってさまざまな品種に変化していったようです。みかんは現在(げんざい)900種類あるといわれています。

◎ みかんの原産地


みかんの伝来

静岡県の農業

◎ 江戸時代のみかん

◎ 温州(うんしゅう)みかんについて

 現在(げんざい)、最も多く栽培されている温州み(うんしゅう )かんについては、中国浙江省の(せっこうしょう )温州」(うんしゅう )から遣唐使(けんとうし)が伝えたみかんの木が変異して現在の温州みかんになったとされています。したがって、日本の温州み(うんしゅう )かんは独自種ということができます。鹿児島県の長島東町に樹齢(じゅれい)約300年以上のみかんの原木が、昭和10年ごろまで育っていたそうです。温州み(うんしゅう )かんは明治になるまで九州だけで栽培されていました。静岡県では文政(ぶんせい)年間に岡部町に植えられたのが最初といわれています。
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◎ 日本への伝来

 古事記と日本書紀によると、垂仁(すいにん)天皇(紀元前69年?-70年) が非実香木実を(トキジクノカグノコノミ )手に入れるため、丹波(たんば)多遅摩毛理(たじまもり)を中国南部に行かせました。その時に持ち帰った「不老長寿の果物、中国の橘が( たちばな )現在(げんざい)の和歌山県海南(かいなん)市に移植(いしょく)され、その後全国に伝播(でんぱ)したという説です。
 江戸時代は、みかんといえば小ぶりの紀州(きしゅう)みかんをさしていました。紀州(きしゅう)(今の和歌山県)では、1574年に今の熊本県から小みかんを導入して、栽培を始めました。(みつ)のように(あま)いという意味で「蜜柑(みかん)」と名付けられたようですが、当時は(あま)くはなかったようです。